お別れした話


岡山・美作のかしざき整骨院・整体院 柏崎武紀です。

 

Aさん:「ここに開業して何年なんですか?」

 

僕:「12年になりますね」

 

Aさん:「今まで知らなかったです。もっと早くに来ればよかった」

 

今日来られた患者さんとのたわいもない会話です。

 

12年ひとつの場所でお店を構えていると
それなりにたくさんの方が出入りされます。

 

延べ人数ではなく訪れてくださった人数で言えば5000人くらいでしょうか?

 

人の健康に関わる仕事をしているとね
人の誕生や成長、そしてお別れにもたくさん出会います。

 

先日、今の場所で
開業して最初に患者さまとして来てくださった方がお亡くなりになりました。

 

僕にとっては「自分の看板」で来てくださった最初の方でした。
膝が痛い方でね、杖をついてなんとかやっと歩けるおばあちゃん。

 

正式にオープンしてない開業1週間前から
待ち切れずうちに来てくださっていたおばあちゃん。

 

毎日、毎日、家で出来る運動や体操をやってもらって
たまに治療に来ては目いっぱいしゃべって帰るおばあちゃん。

 

『あら?そういやぁ杖持って来とらんわ!歩けるようになっとったわ』
気がついたら杖忘れて歩いて来たおばあちゃん(笑)

 

今でも忘れられないエピソードがあります。
ある休みの日曜日の留守番電話にこんなメッセージが。

 

『助けて。。便所で転んで動けんのんじゃ』
『休みなの分かっとるけど、とにかく動けんようになった。。。』
『電話に出て〜や。。。』

 

トイレで誤って転倒されてね
お膝のお皿の骨が割れてしまったんです。

 

普通なら救急車を一番に呼ぶ場面で
このおばあちゃんね、僕が頭に一番に浮かんで何度も電話くださってたんです。

 

居合わせたご家族が病院に運んでくださったので
早いうちに処置を受けることができたそうです。

 

外出から早く帰り留守電を聞いた時には
頭が真っ白になったのをよく覚えています。

 

入院先の病院にお見舞いに行って
人目も憚らず泣きながら誤ったことも覚えています。
逆に泣きながら謝らんでと優しく微笑んでくれたことも覚えています。

 

それからは外に出る回数もめっきり減り、施設に通われることになり
徐々に疎遠になっていきました。。

 

会うことはなくなっても、いろんな方から
「開業してどのくらいですか?」の問いがあった時には
患者第一号であるこのおばあちゃんとの話を必ずしていました。

 

間違いなくこの方に僕は育てていただいたと思っています。
技術も知識も説明も経営も人間としてもまだまだ未熟で
他所から来たどこの誰かもわからないような見切り発車したての
僕を僕ら夫婦を信じてうちに来てくださったこのおばあちゃんに心から感謝してます。

 

いろんな人に育ててもらいながら
今この場所にいますが、原点はこのおばあちゃんです。

 

『一生懸命に説明してくれるあんたを信じることにしたんじゃ』

 

この言葉は今の自分の財産です。

 

ありがとうございました。
本当にありがとうございました。



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